えび姉&ヤッコの
「表彰式なのに旅行気分だべ〜!
津軽紀行」2月17日

 

「興奮して、眠れながった…」えび姉は言った。意外にかわいい奴。朝7時20分出発。快晴!アシオの車で大畑駅に向かう。夏場なら30分だが、念には念を入れて1時間前に出発したのだ。

「ラスト・ランまで、あと42日」の看板が泣いている。下北交通は廃止直前。いやいや、作りをいれてしまった。写真を撮ってくれる人、ビデオカメラを構える人で、今までよりよっぽど華やいで見える。ツートンカラーのキュートな車輌。

こっからが長いんだでばー。えび姉はしこしこi-modeに入力して、私たちの旅を実況中継。乗り換えが頻繁だから、ほっこりしている暇はない。入力。菓子を買いに行く。入力。菓子を食う。乗り換え。あっ、ションベン、ションベン。入力。えしゅーさんからメールだ!入力。ってあんばい。

乗り換えっていうと、中学校の修学旅行で東京まで行くとき。野辺地(のへぢ)で特急への乗り換えがあるんだけど、12秒だか14秒しか止まりません!っちゅうんで、先生が気合いかけてさー。事前に、みんなで乗り換えの練習したりして。青かったよなー、わしらも。

今ではジュクジュク真っ赤になっちまった私たちは、滞りなく最後の乗り換えも済ませた。が、ここである不安にとらわれた。弘前の手前、川部(かわべ)って駅で、津軽衆・えしゅーさんと待ち合わせていたのだが、どの人がえしゅーさんだか、わかるのだろうか。私たちは、えしゅーさんが男だと思い込んでいたが、実は女なのかも知れないのだ。

なーーんていう心配は無用だった。えしゅーさんは、現地ガイドのように「歓迎あおぞら組」の紙を掲げて、待ち構えてくれていた。ちゃんと男だった。えしゅーさんの車で五所川原に向かう。ここいらは、オレの庭だぜ、へっへっ〜という軽やかさ。何を聞いても答えてくれる頼もしさ。あっという間に五所川原に着いて、ホテルにチェックインしたり、とんかつ食ったりしているうちに、あんれま〜ストーブ列車の発車時間。

角田周(かくた・しゅう)さんの携帯に電話を入れる。かっちょよすぎるど〜この名前。角田さんは、津軽地吹雪会の代表。私にしてみれば町おこしのヒーローのような人だが、まだまだ謎が多い。ストーブ列車の運行にも関わっているようだ。「ギリギリだから、早ぐ来て!」と言われる。わらわらと車を走らせて駅まで行き、あい?どごで切符買えばいいの?と呆然としていたら、知らないかっちゃに声かけられた。「あおぞら組のかたですか?」

なんてキュートなかっちゃなんだろう。しかも、なぜ私たちがあおぞら組だってわかったんだろう。角田さんが地吹雪ツアーを始めたときから、もう十年以上も一緒にやってるって、楽しいって言ってた。足早に私たちをストーブ列車に案内してくれた。乗り場は、全然違うところにあった。ひょいと見ると、車輌の間で角田さんはマイクを握っていて忙しそうだ。「ほら、座って座って」。中に進むと、スルメの匂いがぷ〜〜ん。これだよ!これなんだよ!

懐かしくて、ほっとする世界が展開されていた。関西弁が飛び交う。ツアー客だ。角田さんのアナウンスで列車はゆるゆる動き出した。雪に埋もれた真っ白な平野が広がる。これだよ!これが津軽平野なんだよ!

ほどなくストーブでスルメが焼かれ始めた。たまらん、たまらんのよ、この匂いが。関西弁に津軽弁の応酬が始まった。津軽のおねいさんが、飲み物を配ってくれている。この匂いだと一杯やりたくなるよね〜と思っていたら、来た来たーーー!りんご模様のワンカップ。

しかーも、いい女だべ?ヤッコっていうんだど!ふふふ。

スルメかじりながらワンカップぐびっ。そして外は、真っ白な津軽平野。たまらん、たまらんよ〜。ゴトンゴトンという列車の揺れがまた、ちょうどいいあんべーなのよ〜。満喫しきっている私たち二人。30分ぐらいで、金木(かなぎ)町に到着。「列車がちゃんと止まってがら、立ってくださ〜い!」って言ってんのに、がさごそと立ち上がるツアー客のみなさん。なんも急がなくても、みんなが降りるまで、列車はちゃんと止まってるってばあ。  

ほーれ、これが冬の金木だど〜!この賑わい。駅舎がこれまた、シブイ!湯っこ沸がして、牛乳あっためで売ってるんだから。これだよ!これなんだよ!

角田さんはどーした?と探してみると、外に停まっていた観光バスの横で、交通整理をしているではないか。きっとこの人、夜は関西弁のおかんにお酌でもしているんじゃないだろうか。これだよ!これなんだよ!(って、何回目?)これから私たちが金木を回ると言うと、いきなり携帯で電話をかけはじめた。「もしもしぃ、シュウだけど」

うーわ、聞いた?聞いた?シュウだってよーキャーーかっちょいーい〜、と騒いでいる私たちに、えしゅーさんは言った。「金木には角田ってウチ、いっぱいあるからね」そっか、納得。角田さんは、これから私たちが回るところに優遇措置をしてくれた。エヘヘ。

えしゅーさん、なんでいるのって?あ、気付きました?な、なんとえしゅーさんは、私たちがストーブ列車に乗っている間に五所川原から金木まで車で移動して、観光バスのように待っていてくれたのだ。とろけるような手厚いおもてなしなのじゃよ。だから金木も、えしゅーさんの車でラクチンラクチン。ナマ津軽三味線も聞くことができた。

これは斜陽館。あの太宰治の家なのよ。「次に家建てるときは、こんな家にしよう」って、ちょっとちょっと、この前建てたばっかでしょ、えび姉。マディニーってとこで、吉田兄弟(知ってら?)のCDと立ちねぷたのTシャツ買って、ソフトクリーム食って今日は終了。おやつに金箔食ってる人のお城もちょっと見たかったが、またの機会っちゅうことで、五所川原のホテルへと向かう。もちろん、お抱え運転手の車で。

えしゅーさん、ほんとに何から何まで、ありがとう!!

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